哲学とは生き方の提案です。提案するのは誰でもない「あなた」です。その提案を吟味し取捨選択するのも、誰でもない「あなた」です。そして、生き方を考え模索しつかみ取る場、それが哲学カフェなのです。
「京都で学ぶ人文学」は、このような「京大式哲学カフェ」を、京都の街角やキャンパスで展開しています。

第4回「どうして我々は2次元キャラクターに恋したり、フィクションに感動できたりするのか」

  • 日 時:2017年3月18日(土)13時〜15時 (3月は日曜日でなく「土曜日」です)
  • 場 所:紫明会館 1F デイルーム(https://spacemarket.com/spaces/shimei)会場電話番号 075-411-4970
  • 講 師:田中一孝(桜美林大学)
  • 司 会:菊地建至(金沢医科大学/ 探Q複数の視点で考えるカフェ)
  • 参加費:無料

講師からのメッセージ

「我々は映画やアニメ、小説などで感動の涙を流すこともありますし、それは当たり前のことのように思えます。それどころか、フィクションの登場人物に恋をする人もいて、ネット上では本気と冗談が入り混じりながらも、「○○は俺の嫁!」という発言が沢山見られます。しかしよくよく考えるとこれは不思議なことです。」

「どうして我々は単なる絵やお話の中の人物に、恋をしたり感動したりできるのでしょうか。そもそも存在しない架空のキャラクターに恋をすることなんて、ありえるのでしょうか。一緒に考えていきましょう。」

「近年のエンターテイメント分野での技術的な進歩はいわゆるヴァーチャルとリアルの世界の境界を曖昧にしています。初音ミクやシオカラーズのようなヴァーチャルアイドルのライブは盛況を見せていますし、VRのホラーゲームは現実に生きる我々に強烈なトラウマを刻むようになりました。こうした状況は、そもそも現実と非現実とは何なのかという問題を、あらためて突きつけてきます。」

「今回のテーマ(どうして我々は2次元キャラクターに恋したり、フィクションに感動できたりするのか)は少しトリッキーに感じるかもしれませんが、「あるもの/あらぬもの」と我々の「心・魂」の関係についての、伝統的な哲学的問題であるとも言えます。慣れ親しんだ現代文化を切り口に、軽快に哲学の重要な問題を考えてみましょう。」

事前申込なしに当日ご参加くださることもできます。準備の都合上、下記のいずれかに予約してくだされば助かります。よろしくお願いします。

□上記散会後、同会場で以下の催し(ゲストによるレクチャーと対話・哲学カフェ)があります。是非、引き続きご参加ください。

「四年後うちの学生はどこに向かって卒業していくのか」(仮題)(シリーズ「グローバル人材を考える」第三回)、探Q複数の視点で考えるカフェ@紫明会館(京都市)

  • 日時:2017年3月18日(土)15時15分-17時15分
  • 場所:紫明会館 1F デイルーム(https://spacemarket.com/spaces/shimei)会場電話番号 075-411-4970
  • ゲスト:神崎宣次(南山大学)
  • 司会 菊地建至(金沢医科大学/ 探Q複数の視点で考えるカフェ)
  • 参加費:1500円(レジュメ代など込)

ゲストからのメッセージ
「多くの大学が「グローバルな人材」の育成を目標として掲げています。私自身も四月からそのような教育に携わることになっています。ところで「グローバルな人材」ってどういう人物なのでしょうか。一つ言えるのは、毎月パスポートにスタンプが増えていく人とは限らないということです。」

「さまざまな人材が担っていくべき、さまざまな役割や持ち場というものがあるのではないでしょうか。持続可能性やロボット技術といった分野を具体的な話題としつつ、大学教育という観点からみなさんと討論ができればと思います。」

上記メッセージの補足
神崎さんはこの4月に開設される南山大学国際教養学部(2017年4月〜)で学生とかかわられます。「グローバル・スタディーズとサステイナビリティ・スタディーズを二つの柱に学修を構成し、国や地域の枠を超え、多様な価値観を重んじる国際教養学教育を実施します。」南山大学HPから引用 http://www.nanzan-u.ac.jp/Menu/news/2016/1607_kokusai.html

★問い合わせ・申込は、直接会場の電話075-411-4970(特定非営利活動法人・紫明倶楽部)もしくはメールアドレスqualityoflife@shimei.club(特定非営利活動法人・紫明倶楽部)に申し込んでください。あるいは、下記メールアドレス(探Q複数の視点で考えるカフェ)に連絡くださっても、OKです。kiku.yuukou@gmail.com (探Q複数の視点で考えるカフェ、菊地建至)


第3回「何のために生きるのか」

  • 日 時:2017年2月19日(日)13時〜15時
  • 場 所:紫明会館 1F デイルーム(https://spacemarket.com/spaces/shimei)会場電話番号 075-411-4970
  • 講 師:君嶋泰明(京都産業大学)
  • 司 会:菊地建至(金沢医科大学/ 探Q複数の視点で考えるカフェ)
  • 参加費:無料

講師からのメッセージ

「哲学や心理学で「人生の意味とは何か」という括られ方をすることの多いテーマですが、私には「何のために生きるのか」の方がしっくり来ます。私はたんに生きるために生きているのではなく、それ以上の何かを求めて生きているように思える。その「何か」とは何だろうか。少し回りくどい言い方をすると、こういう問いを掲げているつもりです。」

「あるいはこうもいいかえることができます。私は自分が求めているものをまだ得ていないだけでなく、そもそも自分が何を求めているのかすら、よくわかっていないのではないか。私はこれまで、20世紀の哲学者マルティン・ハイデガーの研究をしてきました。私が彼から学んだ最大のことは、人間というのは、いま述べたような二重の意味で「欠けている」存在だということです。この「欠乏」にどうにかして対処しなければならないというところに、人間の人間たるゆえんはあるというのです。」

「とはいえ、タイトルの問いはどのように受け取っていただいても構いません。少し重たいテーマのようですが、だからこそこの機会に、(私のも含め)なるべく多くの視点から、皆さんと意見を出し合えればと願っています。」

事前申込なしに当日ご参加くださることもできます。準備の都合上、下記のいずれかに予約してくだされば助かります。よろしくお願いします。


第2回「肉食は悪いことなのか」

プログラム

13:00-13:10 「哲学カフェ」ガイド、会場の説明等【菊地】
13:10-14:05 「肉食は悪いことなのか」前半【呉羽】
14:05-14:15   休憩
14:15-15:00 「肉食は悪いことなのか」後半【呉羽、菊地】
司会 菊地建至(金沢医科大学/ 探Q複数の視点で考えるカフェ)

講師からのメッセージ

「肉食に関する倫理学の問題について、参加者の皆さんと議論します。動物をどう扱っているかは社会が道徳的かどうかの試金石だと言われます。しかし、動物の肉を食べるという、多くの人々が自然だと思っている行為が問題視されるとすれば、どうでしょうか。動物倫理学の基本的な考え方を紹介し、また宮沢賢治の小説(「ビジテリアン大祭」)や藤子・F・不二雄の漫画(「ミノタウロスの皿」)を題材に取り上げて一緒に考えてもらいます。」

「取り上げる漫画作品はカニバリズムをテーマにしたややショッキングな内容なのでご承知おきください。なお、屠殺現場などの画像や動画は使用しません。」

事前申込なしに当日ご参加くださることもできます。準備の都合上、下記のいずれかに予約してくだされば助かります。よろしくお願いします。


第1回「ひとはなぜ笑うのか—ユーモアが明かす人間の本性」

プログラム

14:30 – 15:10  佐金武 (大阪市立大学・哲学・講師)「ユーモアはなぜ哲学の問題になるのか」
15:10 – 15:40  高野保男 (大阪市立大学・哲学・修士2 年)「 絶対に笑ってはいけない」を考える
15:40 – 15:50  休憩
15:50 – 16:20  大畑浩志 (大阪市立大学・哲学・修士2 年)「カーニヴァル〈祝祭〉の笑い」
16:20 – 16:50  小原漱斗 (大阪市立大学・心理学・修士2 年)「心理学とユーモアの価値」
16:50 – 17:00 ラップアップ
(司会: 菊地建至(金沢医科大学/探Q 複数の視点で考えるカフェ))

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